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酒と登山とカメラと写真とチョッとだけ仕事の日々

山登り

荒川三山&赤石岳

投稿日:2009年8月15日 更新日:


2009/08/12・13

 前々から行きたかった、南アルプスの南部を縦走するため登ってきました~

予定は、椹島→千枚小屋(テン泊)→赤石岳避難小屋(素泊まり)→聖平小屋(テン泊)→茶臼小屋(テン泊)→駐車場の山中4泊の予定。

台風8号の進路と前日静岡を襲った震度6強の地震で行けるか悩んだが、行けるところまで行ってだめだったら引き換えせばいいかって気持ちで行って来た。

11日まで会社で働いてから自宅に帰り、風呂と夕飯を食べジムニーで出動。
首都高速を通り、東名高速道路を通って清水I.Cを目指す。本来夏休みの渋滞で混雑するはずですが前日の地震で静岡I.Cから袋井I.Cまでが通行止めになって東名高速道路はガラガラで、時間通りに清水I.Cに到着。
そこからが長かった~。。静岡と長野と山梨の県境にある秘境の畑薙第一ダム手前の駐車場を目指す。

ここが畑薙第一ダム手前の駐車場。
そこから先は東海フォレストなる会社のバスで登山口の椹島まで送ってくれる。
簡易トイレと、水場があるのでここで車中泊もOK!




 ここからは東海フォレストのバスを利用して荒川三山・赤石岳登山道入り口のある椹島を目指すが、料金システムがチョット複雑なので説明する。
 ここの駐車場でまず3000円のチケットを買うことで荒川三山や赤石岳登山道入り口のある椹島までバスに乗る事が出来る。続いて帰りのバスに乗るにはこのチケットを利用してどこかの山小屋に泊まらなければならない。(素泊まりでも可)つまりテント泊のみでは帰り椹島からのバスには乗れない。
*チケットの3000円分は宿泊代として使えるので、例えば素泊まり4500円の場合チケットと合わせて1500円払えば泊まれる事になる。山小屋で領収書を貰い、下山時に椹島のバス受付で出せは整理券をくれるので並ぶ必要もない。
くれぐれも山小屋でチケットの提出を忘れずに!

その他注意点は、
・聖岳登山口では入山時はバスが止まってくれるが、下山時はバスに乗る事は出来無くて椹島まで40分歩かなければならない。
・椹島の先に二軒ロッジがあるがここまでバスで行くには二軒ロッジで宿泊が条件になる。
・茶臼岳まで行って山を降りれば駐車場まで歩けるので途中で山小屋に泊まる必要は無いがチケットは換金してくれない。

得する情報としては、
朝8時が始発だが人数が集まり次第出発するので早めに行っておくと少しでも早い時間に登山を開始できるかも。(私のときは朝7時に始発が出た)
毎回可能かは定かではありません。あしからず


約1時間バスに揺られて椹島に到着。
ここは宿泊施設や食堂など充実していて、山登り以外にも大井川で釣りに来る客も多い。
私が乗ったバスにも、孫を連れたおじいちゃんが2人で宿泊しながら魚釣りをしに来ていた。




椹島のテン場で気持ち良さそうですね~!でも日陰が無いのでチョット暑そうかな?
椹島の標高が1、100mしかないので昼間は流石に暑いですよ~
テン場代1000円を払うとお風呂にも入れる。登山前や後にここでのんびり宿泊して帰りたくなる。




いよいよ千枚小屋に向けてスタート。
いきなり登山道に生えていた色鮮やかなキノコ。
ネットで調べてみたら〝タマゴダケ〟幼菌のようです。
見た目と違って最も優秀な食用キノコで、生でもマヨネーズを掛けて食べられるそうです。
(責任は持ちません)




しばらく林道を歩いて大井川に掛かる橋の手前に看板があり、
そこから本格的な千枚小屋までの登山道で、すぐ吊橋を渡る。




切り株にこんな物を見つけた。チェーンソーで書いたのかな? 暇だったんでしょうね!



今日のお昼ご飯のお稲荷さん。山登りの初日は大抵これ。
途中水場の清水平があるのでここで昼食を取ると良いかもしれません。写真忘れた~
とにかく、チメタくて旨かった。




千枚小屋が近くなると、駒鳥池に付く。
雨水が溜まって出来た小さな池で、やたらと緑の濃い池だった。
ここから約1時間で千枚小屋に到着します。最後の看板〝千枚小屋まで15分〟からが一番苦しかったゾ~!




小屋に到着すると、テン場代600円を払ったら、まずは恒例のビール。



 千枚小屋は6月末小屋開き準備中に焼失し、この夏の営業が危ぶまれたが、素泊まり小屋とプレハブの食堂で何とか営業を続けております。ビールもチャンと売っている。←これが一番大事!^^

 登山時間は、椹島から千枚小屋まで7時間も掛かった。
 縦走4日なのでザックが重くなるのは当然だが、重量は22kgにも成ってしまった・・・。
 敗因はザックが大きくなったことで、何でも詰め込んでしまったこと。真空パックのハンバーグや、普段持っていかない果物(オレンジ3個)などが敗因。
 去年は光岳の登りで20kg担いで膝が壊れたが、今回時間は掛かったが膝は問題なく登れる事が出来た。でも次ぎの日まで足の疲労が抜けずズット牛歩状態で、赤石岳避難小屋までまたまた7時間掛かってしまった。



千枚小屋は真正面に富士山が見える好立地。さすが南アルプス南部で、
富士山が大きく見えること!北アルプスでは絶対に見られない光景。





 ビールを飲んだ後に、50メートルほど離れたテン場にテントを設置し、カメラと三脚と夕飯を持って小屋前で夕食を作りながら富士山を撮影。



富士山の夕陽が綺麗でした~♪



撮影を終えてテントに戻ると何か変??ヤバイ~~~
フライシートがチョット破かれていて、フライシートのチャックを開けると、
テントの入り口も破かれてる~。。キツネの仕業だ~~~~(自宅に帰ってから撮影)



 結局今回持ってきた食料の半分をキツネに持っていかれた~!(上の写真の黒枠で囲った食料がキツネの戦利品です)パスタソースは残ってもパスタは無いし、結局残ったのはつまみと、お茶漬けだけです。トホホー
 キツネの野郎め~今度見たら撃ち殺してくれるー

 テン泊代を払う時に、キツネが出るから食料はテントの中に入れて下さいって言われてテントの中に入れていたのに・・・・・
 テントを張った場所がテン場の角の方でこれがいけなかったみたい。

 結局、テント泊しても破られた場所から浸水しそうだし、食料も無い事から赤石岳避難小屋にもう一泊して下山することにした。残念~









千枚小屋を朝7:30の遅めに出発し千枚岳を目指す。
千枚小屋2、610mから270m上げて千枚岳に到着。曇っていて展望はまったくない。
写真を撮ってすぐに出発。ここからが荒川前岳まで稜線歩きで、
晴れていれば絶景の稜線歩きなのでしょうが、残念ながら雲の中。




千枚岳から50分歩くと丸山(3032m)に到着するが、こちらもまったく展望がない。
雲はどんどん厚くなって、風が強く低い姿勢で歩かないと飛ばされそう。




丸山から35分歩くと、南アルプス南側最高峰の荒川東岳(悪沢岳)3,141m。
別名悪沢岳ですが、何でこんな名前に・・・

ここからコルまで標高を一旦下げて次ぎの中岳を目指す。




荒川東岳から途中で中岳避難小屋を過ぎ、65分で荒川中岳に到着。



荒川中岳から荒川前岳までは10分程度で到着。
ここまでの荒川東岳・荒川中岳・荒川前岳を合わせて荒川三山と呼ばれている。ちなみに日本百名山。




荒川前岳の先で雷鳥にも出会えました~。



 この頃から小雨が降ってきた。
 荒川前岳から荒川小屋まで500m下降しなければならない。荒川小屋はカレーライスが有名なので、今日の昼食はカレー。うんざりする下りの中小声で、カレーとコーラ♪カレーとコーラ♪カレーとコーラ♪カレーとコーラ♪カレーとビール♪カレーとビール♪・・・ビールは早すぎるゾ!カレーとコーラ♪カレーとコーラ♪カレーとコーラ♪を呟きながら降下して行った。



風雨の中AM11:00過ぎに荒川小屋に到着。
早速カレーとコーラを注文したが、コーラは無かったのでナッチャンのオレンジで我慢。
写真では判り難いですが、具が沢山入っていてとっても旨かった~♪体が冷えていたので味噌汁も旨かった~♪




 次に赤石岳避難小屋に向かうが、そこは水が無いため煮炊き用の水をここ荒川小屋から担ぎ上げる。水2リットルで更にザックが重くなるが仕方ない。12:00荒川小屋を出発。

 これ以降は風雨が強くなり写真がない。あしからず

 荒川小屋→赤石岳避難小屋は約3時間の道のり。
 水で重くなったザックを担いで15分ほど藪の中を歩くと森林限界を超えて開けてくるが、開けた途端に強烈な風に見舞われた~。。
 荒川三山の稜線歩きで強烈な風に吹かれたのを忘れてた~
 ここから赤石岳避難小屋までの2時間30分風雨に耐えながら孤独な道のりを慎重に休み休み進んで行く。途中心が折れて荒川小屋に引き返そうかと何度も思ったが、歩いていれば必ずたどり着けると奮い立たせ進む。どうしても単独登山だと精神的に弱くなってしまう。
大聖寺平を過ぎ、辛い登りをクリアしいくつかのピークを過ぎると小赤石岳にたどり着き、更にピークを幾つか越えて少し下げると赤石岳・赤石小屋分岐に出る。そこから赤石岳に向けて登りきると赤石岳頂上。



頂上から歩いて1分の赤石岳避難小屋に駆け込んだ。



 赤石岳避難小屋は素泊まりしかない。寝具なしで4500円寝具込みだと5000円。(頼めばレトルトのカレーは出してくれる)寝袋も持っているが、気持ち良さそうなので寝具込みの5000円にした。ここで畑薙第一ダム手前の駐車場で購入した3000円分のチケットと合わせて2000円を払うと領収書をくれるので、それを椹島で見せると帰りのバスに乗車可能。

 ストーブがガンガンに効いていたのでその上にカッパなど濡れた物を干す。ストーブの上には雨水を入れたでかいヤカンが掛けられていて自炊に使わせてもらいましたー
 荒川小屋から無理に水を担ぎ上げる事も無かったかも・・・
 この日の宿泊者は7名で全て単独登山者。聖岳からや、椹島からいきなり2000m登ってきた人さまざま。消灯時間の8時まで山の話などで小屋番さんともかなり盛り上がった。
 そして明日の朝晴れている事を期待して寝たzzzzz






朝3:30に目を覚まして外に出たがガスっていてまったく展望ありません~(泣)
それから朝食を作り晴れる事を期待してうだうだしていたが、
椹島のバスの最終が午後2:00発だったのであきらめて下山を開始する。
赤石岳頂上3120m椹島の1,100mまで2000m下げるのは初めての経験。
近頃下りが得意なので大丈夫でしょう。高速下山!





途中富士見平で休憩♪
晴れていると荒川三山・赤石岳・聖岳・富士山が見える絶好の展望地
だがまだガスの中で展望まったくない。




赤石小屋に到着。ここで荒川小屋で飲めなかったコーラを飲む。ゲップー



 ここまでの下りは変化があり急げなかったが、ここからは単純な下りなので高速下山です。。
 ガンガン下っていき途中計測すると、標高100m下げるのに約8分。速ェー!
 でも途中から太ももの筋肉が辛くなり始め、椹島まで標高500m手前当たりでは殆ど歩けなくなってきた・・・ヤバイ!!
 30歩歩いたら1分休憩の繰り返しで何とか椹島に到着し、結局5時間掛かって降りてきた!ヤレヤレ

 椹島1:00発のバスで畑薙第一ダム手前の駐車場まで戻ってきて今回の登山は終了。
 帰りは、以前は無料温泉施設だった白樺荘を壊して新たに建った〝南アルプス赤石温泉白樺荘〟で汗を流して帰宅した。




【雑感】

・地震の影響は赤石岳の頂上に立つ赤石岳避難小屋のご主人に聞くと、丁度朝日を拝んでいる時にかなり揺れたそうだが、まったく影響は無いとのこと。事実登山道の梯子などまったく問題なかった。
・2日目は台風8号から変わった熱帯低気圧の影響で悪天候。一番楽しみにしていた稜線歩きが一転して、体が飛ばされるほどの危険な山歩きになってしまった。
・今回ザック重量が22kgとなり膝の心配はあったが、千枚小屋では若干コースタイムオーバーしたが無事に登り切る事が出来た。その後キツネにテントを破かれ食料を盗まれるハプニングがあり重量が軽く^^なったが、2日目の登りは足が前に出ず辛い歩行となった。毎回登りの後に言っているような気もするが、ホント軽量化が大事
・赤石岳から富士山が拝めなかった事がかなり悔しいので次回は赤石岳→聖岳→茶臼岳を縦走しよう!


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